川の道514K 完走記
- 2018/05/09
- 14:54
「川の道 514K」
4月30日から5日と半日という過酷な制限時間の中、
東京(葛西臨海公園)~新潟までの514Kという想像を絶するレース・・・
このレースに挑戦したハイテクスポーツ塾生の半谷謙寿さん!!
見事112時間、18位という好成績での完走となりました!
おめでとうございます。
早速、レポートを頂きました!
是非お読みください!!
・
・
・
主催:NPO法人スポーツエイドジャパン
第14回日本横断「川の道」フットレース
フルの部 日本横断ステージ 514km 制限時間132時間
スタート:東京都江戸川区葛西臨海公園
ゴール :新潟県新潟市「ほんま健康ランド」
記録:112時間45分24秒 18位 出走:127名 完走96名(完走率 75%)
スタート前、刻一刻と3年かけて準備してきたレースが始まる。あとは自分を信じて楽しんで行くだけ、全く不安要素はなかった。「川の道514km」の全てを受け止めるために沢山練習してきたのだから。
スタート直前にも関わらず、選手はなごやかな雰囲気これを待っていた。
今回はエントリー時で過去最高記録(77時間36分:梅澤功選手)の更新ばかりでなく、サブ3(72時間以内)が出るのではと言われている。それだけ有力な選手が集まっていた。歴代優勝者、入賞常連者はもちろんハーフの優勝者、24時間マラソンの代表経験者など、雑誌で紹介されるランナーなど知っている名前が多い。この出場選手たちとスタートラインに立てる。この時、私は120時間以内での完走が目標で、今後思わぬ展開になることは、想像していなかった。
①葛西臨海公園→両神荘(152km)
9:00スタート 気温は25℃以上 76kmまでは荒川の河川敷及びサイクリングロードで日陰は少ない。
序盤から先頭グループは6分/kmのハイペースのため、早めに集団から離れ単独走に橋の下で休憩を取りながらマイペースで進む。通過順位は43位で少し早いかもしれない。熊谷市内に入り涼しくなってからスピードを上げた、110km地点で27位、順位が上がったことを不思議に思いながら秩父市の山間部に入り予定通りCPに7:38に到着(21位)この時、優勝争いをする選手たちがまだ、いることに驚いた。
風呂に入り、食堂で食事をしていると知っているスタッフから「調子よさそうですよ!一番元気で食べていると!」上位陣は暑さで苦しんでいるとの情報を得た。マイペースで行こう!ここでの順位は参考にならないと思い、予定通り3時間の休憩(規定で2時間以上の休憩が義務)で10:48に再スタート。
②両神荘→小諸(107km)
この日も暑い。山に入るまでは時速5kmの歩行を選択。ここで走った選手は暑さで倒れていた。
志賀坂峠を登り、最大の難関ぶどう峠入口に到着。ここからは寒さ対策が必要である。標高1,500mまで登るため一気に気温が下がる(昨年は氷点下近くまで)ここで初めて近くを走っていた選手(昨年ハーフ出場者で順位も近い)とチームを組み夜の峠道を進む。4時間予定が3時間半で攻略。
長野側の下りは、その選手と別れて走りに切り替えた。CPの小諸に向かうまでに数名の選手を抜かした。
佐久市内では佐久長聖の駅伝選手と話をした。レースのことを説明しながら300mほど併走してくれた。
快調にCPに到着。
47時間15分で16位。この時、主催者から驚きの発言が「優勝候補、入賞候補に入っています。
トップと6時間差ですが、この大会は何が起こるかわからないので頑張って下さい。」やはりトップ集団は食事が出来ていないらしい。でも無理だろう。このまま自分のペースを徹底して守ろう。順位やタイムを気にすると苦しくなる。予定通り4時間の休憩で12:15再スタート18番目にCPを出る。
③小諸→旧三箇小学校(133km)
この区間は、コースは下り基調であるが雨への対応が重要となった。55km地点の善光寺まで数名(入賞常連、24時間代表)を抜き返す。私の作戦はCP間の休憩は取らずに歩き続けることである。雨が強く、風が吹いてもペースは変えない。時速5kmの歩きをベースに進める。この後全くランナーに出会わず27時間かけてCPに到着。 13位に浮上、スタッフ陣から絶賛の声が、但し脚は限界に近づいていた。
最後の120kmのため、ゆっくり休もう身体の欲する限り寝てからスタートすると決めた。8時間も休憩した。22:45再スタート14番目にCPを出る。
④旧三箇小学校→ゴール(124km)
時速5kmでしか進めない、食事も歩きながら止まるのはトイレのみである。他人からしたら無茶苦茶な作戦である。但し、これは想定していた状況である練習の成果が試される。後半の70kmは睡魔と寒さとの闘いもありスピードは落ちた。何人かに抜かれた。まもなく終わってしまう、3年間の練習が思い出された。5日1:45ゴール。 112時間45分24秒 18位 ラスト4kmは雷雨の中であった。
自分が想い描いた
「一人で地図を見て、迷い、不安を抱え、疲労や痛み、睡魔と闘いながら、自分が今何処にいるのか
進んでいるペースも分からず、地図を見ては混乱し、絶望する」
→ その全てを乗り越えて、初めて完走と言える
これを体験することが出来ました。この完走は、今後のランニング人生の糧になると実感しています。
半谷謙寿
4月30日から5日と半日という過酷な制限時間の中、
東京(葛西臨海公園)~新潟までの514Kという想像を絶するレース・・・
このレースに挑戦したハイテクスポーツ塾生の半谷謙寿さん!!
見事112時間、18位という好成績での完走となりました!
おめでとうございます。
早速、レポートを頂きました!
是非お読みください!!
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主催:NPO法人スポーツエイドジャパン
第14回日本横断「川の道」フットレース
フルの部 日本横断ステージ 514km 制限時間132時間
スタート:東京都江戸川区葛西臨海公園
ゴール :新潟県新潟市「ほんま健康ランド」
記録:112時間45分24秒 18位 出走:127名 完走96名(完走率 75%)
スタート前、刻一刻と3年かけて準備してきたレースが始まる。あとは自分を信じて楽しんで行くだけ、全く不安要素はなかった。「川の道514km」の全てを受け止めるために沢山練習してきたのだから。
スタート直前にも関わらず、選手はなごやかな雰囲気これを待っていた。
今回はエントリー時で過去最高記録(77時間36分:梅澤功選手)の更新ばかりでなく、サブ3(72時間以内)が出るのではと言われている。それだけ有力な選手が集まっていた。歴代優勝者、入賞常連者はもちろんハーフの優勝者、24時間マラソンの代表経験者など、雑誌で紹介されるランナーなど知っている名前が多い。この出場選手たちとスタートラインに立てる。この時、私は120時間以内での完走が目標で、今後思わぬ展開になることは、想像していなかった。
①葛西臨海公園→両神荘(152km)
9:00スタート 気温は25℃以上 76kmまでは荒川の河川敷及びサイクリングロードで日陰は少ない。
序盤から先頭グループは6分/kmのハイペースのため、早めに集団から離れ単独走に橋の下で休憩を取りながらマイペースで進む。通過順位は43位で少し早いかもしれない。熊谷市内に入り涼しくなってからスピードを上げた、110km地点で27位、順位が上がったことを不思議に思いながら秩父市の山間部に入り予定通りCPに7:38に到着(21位)この時、優勝争いをする選手たちがまだ、いることに驚いた。
風呂に入り、食堂で食事をしていると知っているスタッフから「調子よさそうですよ!一番元気で食べていると!」上位陣は暑さで苦しんでいるとの情報を得た。マイペースで行こう!ここでの順位は参考にならないと思い、予定通り3時間の休憩(規定で2時間以上の休憩が義務)で10:48に再スタート。
②両神荘→小諸(107km)
この日も暑い。山に入るまでは時速5kmの歩行を選択。ここで走った選手は暑さで倒れていた。
志賀坂峠を登り、最大の難関ぶどう峠入口に到着。ここからは寒さ対策が必要である。標高1,500mまで登るため一気に気温が下がる(昨年は氷点下近くまで)ここで初めて近くを走っていた選手(昨年ハーフ出場者で順位も近い)とチームを組み夜の峠道を進む。4時間予定が3時間半で攻略。
長野側の下りは、その選手と別れて走りに切り替えた。CPの小諸に向かうまでに数名の選手を抜かした。
佐久市内では佐久長聖の駅伝選手と話をした。レースのことを説明しながら300mほど併走してくれた。
快調にCPに到着。
47時間15分で16位。この時、主催者から驚きの発言が「優勝候補、入賞候補に入っています。
トップと6時間差ですが、この大会は何が起こるかわからないので頑張って下さい。」やはりトップ集団は食事が出来ていないらしい。でも無理だろう。このまま自分のペースを徹底して守ろう。順位やタイムを気にすると苦しくなる。予定通り4時間の休憩で12:15再スタート18番目にCPを出る。
③小諸→旧三箇小学校(133km)
この区間は、コースは下り基調であるが雨への対応が重要となった。55km地点の善光寺まで数名(入賞常連、24時間代表)を抜き返す。私の作戦はCP間の休憩は取らずに歩き続けることである。雨が強く、風が吹いてもペースは変えない。時速5kmの歩きをベースに進める。この後全くランナーに出会わず27時間かけてCPに到着。 13位に浮上、スタッフ陣から絶賛の声が、但し脚は限界に近づいていた。
最後の120kmのため、ゆっくり休もう身体の欲する限り寝てからスタートすると決めた。8時間も休憩した。22:45再スタート14番目にCPを出る。
④旧三箇小学校→ゴール(124km)
時速5kmでしか進めない、食事も歩きながら止まるのはトイレのみである。他人からしたら無茶苦茶な作戦である。但し、これは想定していた状況である練習の成果が試される。後半の70kmは睡魔と寒さとの闘いもありスピードは落ちた。何人かに抜かれた。まもなく終わってしまう、3年間の練習が思い出された。5日1:45ゴール。 112時間45分24秒 18位 ラスト4kmは雷雨の中であった。
自分が想い描いた
「一人で地図を見て、迷い、不安を抱え、疲労や痛み、睡魔と闘いながら、自分が今何処にいるのか
進んでいるペースも分からず、地図を見ては混乱し、絶望する」
→ その全てを乗り越えて、初めて完走と言える
これを体験することが出来ました。この完走は、今後のランニング人生の糧になると実感しています。
半谷謙寿